月々定額で人気の新車を借りられるマイカーリースでは、契約期間中は継続してリース料金を支払っていく必要があります。
月額料金には車両価格だけでなく、自動車を所有するための基本的な維持費も含まれるのが一般的です。
自動車の保険には、大きく「自賠責保険」と「任意保険」があります。これらの保険料は最初からリース料金に含まれているのでしょうか。
この記事では、マイカーリースの月額料金は保険込みなのかお伝えするとともに、自動車に乗るなら任意保険に加入すべき理由をご紹介します。
マイカーリースの利用を検討している方はぜひ参考になさってください。
マイカーリースの月額料金は保険込みなのか
マイカーリースの利用料金は月々定額で支払っていくのが一般的です。
契約時に設定する走行距離や契約期間からリース車両の残存価格(契約満了時の予想査定価格)を算出し、車両価格から残存価格を差し引いた額を契約期間で分割払いする仕組みです。
マイカーリースの月額料金には、自動車を所有するために必要な維持費や初期費用が含まれています。
自動車の登録費用、自動車税や自動車重量税などの各種税金、加入義務のある自賠責保険料などです。ただし、リース料金は自賠責保険込みですが、任意保険込みではない点に注意が必要です。
マイカーリースの料金内容
マイカーリースの利用料金に含まれる主な内容は次のとおりです。
- 車両本体価格(残存価格を差し引いた金額)
- 環境性能割
- 自動車税
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 登録諸費用
- 車検費用(プランによる)
- 法定点検費用(プランによる)
- メンテナンス費用(プランによる)
マイカーリース会社や契約プランによってリース料金の内容は異なるものの、上記のような維持費が月額料金にコミコミになっています。
多くの場合、リース料金は自賠責保険込みで設定されていますが、任意保険は含まれていません。
自賠責保険料は月額料金に含まれる
自賠責保険とは、原動機付自転車を含むすべての自動車に加入が義務付けられている保険です。
一括購入やローン契約でクルマを所有する場合はもちろんですが、マイカーリースにおいても例外なく必ず加入しなければなりません。
無保険運転は法律違反となり、自賠責保険に加入していない自動車は運転できません。
一般的に、マイカーリースの月額料金は自賠責保険込みになっています。
自賠責保険込みのリース料金を月々分割で支払っているため、車検時に自賠責保険料が別途請求されることはありません。必要な手続きもマイカーリース会社が行います。
任意保険は別途契約が必要
マイカーリースの月額料金は自賠責保険込みになっているのが一般的ですが、任意保険は利用者側で別途契約が必要です。
任意保険は加入義務のない保険であり、ほとんどのマイカーリース会社や契約プランは任意保険込みになっていません。
任意保険とは、自賠責保険だけではカバーできない部分を補うための保険です。
自賠責保険は人身事故でケガをさせてしまった相手に対する補償であり、自分自身のケガやクルマの修理費用は一切補償されません。
補償金額にも上限があるため、人身事故のケースによっては上限額を超えてしまう可能性があります。
任意保険に加入していない場合、自賠責保険の補償外の部分は自分で負担しなければなりません。マイカーリースの料金は任意保険込みではないため、別途契約して補償を厚くすることをおすすめします。
自動車に乗るなら任意保険にも加入すべき
マイカーリースの利用料金は一般的に自賠責保険込みではあるものの、任意保険込みではない場合がほとんどです。
中には任意保険込みでリース料金が設定されているマイカーリース会社もありますが、基本的にリース料金は任意保険込みではないと認識しておいた方がよいでしょう。
加入が義務付けられている自賠責保険と違い、任意保険には加入義務がありません。
任意保険込みではないマイカーリースの場合、任意保険に加入すればリース料金とは別に保険料が発生します。
強制ではないから任意保険に加入する必要はないと考える方もいるかもしれませんが、自動車に乗るなら任意保険にも加入すべきです。それはマイカーリースを利用する場合も同様です。
ここでは、自賠責保険だけでなく任意保険にも加入すべき理由をご紹介します。
任意保険に加入すべき理由
同じ自動車の保険ですが、自賠責保険と任意保険がそれぞれカバーできる補償の範囲はまったく異なります。
自賠責保険と任意保険の補償範囲比較
補償の対象 | 自賠責保険 | 任意保険 |
---|---|---|
事故相手の 傷害・ 死亡に 対する補償 |
上限あり | 対人賠償保険 (無制限あり) |
事故相手の 車両に 対する補償 |
補償なし | 対物賠償保険 (無制限あり) |
運転者 自身や 同乗者の 傷害・ 死亡に 対する補償 |
補償なし | 人身傷害 補償保険、 搭乗者 傷害保険、 自損 事故保険 |
事故相手が 無保険 だった 場合の 補償 |
補償なし | 無保険車 傷害保険 |
運転者 自身の クルマに 対する補償 |
補償なし | 車両保険 |
このように、自賠責保険は事故相手の傷害や死亡に対する補償しかありません。
交通事故では自分自身や同乗者がケガをしたり、自動車が破損したりすることも考えられるため、自賠責保険だけだと万全とはいえないでしょう。
また、自賠責保険は補償限度額が決められています。
自賠責保険の補償限度額一覧
傷害による損害 | 120万円(被害者1名につき) |
---|---|
後遺障害による損害 | 75〜4,000万円(被害者1名につき) |
死亡による損害 | 3,000万円(被害者1名につき) |
任意保険では、対人・対物賠償保険は無制限プランを適用するのが一般的です。
事故によっては億を超える賠償額が発生することも珍しくないからです。
自賠責保険だけでは到底カバーしきれないため、任意保険にも加入しておくことをおすすめします。
車両保険も付けておくと安心
車両保険とは、自分のクルマの修理費用などを補償する保険です。
対人・対物賠償保険や人身傷害保険と比べると、車両保険の加入率はさほど高くはありません。
自分の自動車であれば、修理するかしないかは自分自身で選ぶことができるからです。
修理歴があるクルマや安い中古車を使用している場合、修理費用が高くつくなら修理はせずにそのまま廃車にする選択肢もあります。
しかし、マイカーリースを利用する場合は、車両保険も付けておくと安心です。
リース車両はマイカーリース会社が所有者となっており、利用者はマイカーリース会社からそのクルマを借りて使用しています。
契約期間が終われば、マイカーリース会社へクルマを返却しなければなりません。
クルマを返却するときはリース当初の状態に戻す原状回復が条件となるため、キズを付けてしまった場合は修理する必要があります。
マイカーなら修理の判断を自分自身でできますが、マイカーリースではそうはいきません。
任意保険に加入していない場合は、自己負担で修理することになります。修理費用の負担をカバーするためにも、車両保険への加入をおすすめします。
マイカーリースの定額料金は保険込みに設定できる
マイカーリースの定額料金は任意保険込みではありませんが、マイカーリース会社によっては任意保険込みで設定することも可能です。
任意保険込みにすると保険料がリース料金に加算され、任意保険料も含めた金額を月々分割で支払っていくことになります。
ここでは、マイカーリースの定額料金を任意保険込みで設定するメリットをご紹介します。
自動車費用の一元化で家計管理がラクラク
リース料金を任意保険込みで設定すると、自動車にかかる費用をひとつにまとめられます。
マイカーリースの料金は月々定額で金額がわかりやすく、自動車費用を一元化することで出費が把握しやすくなりさらに家計管理がラクになるでしょう。
毎月のリース料金で分割して支払っていくため、まとまった支払いが発生しないのもメリットです。
任意保険料の支払い忘れがなくなる
任意保険込みのリース料金にすることで、任意保険料の支払い忘れを防げます。
保険料の支払い手続きはマイカーリース会社が行うため、自分で支払いに行く手間も省くことができます。
任意保険込みにすれば、保険の支払いに備えて別途費用を捻出する必要もありません。
なお、もともとリース料金は各種税金や自賠責保険込みなため、これらの支払いもマイカーリース会社におまかせできます。
任意保険の継続手続きが不要
任意保険込みでリース料金を設定すると、契約期間分の任意保険の継続手続きが不要になります。
マイカーリース会社が代わりに行ってくれるため、手続きの手間や契約忘れがなくなるメリットがあります。
また、マイカーリース会社によっては、リース契約前の等級や等級による保険料の割引を引き継げます。
新規で加入するよりも保険料が安くなるため、割引等級が引き継げるマイカーリース会社の利用がおすすめです。
任意保険込みのリース料金を設定できる場合は、等級の引き継ぎが可能かマイカーリース会社に問い合わせておきましょう。
【まとめ】任意保険料を月額料金に組み込めるカーリース会社が人気!
定額の月額料金に基本の維持費を組み込めるマイカーリースは、まとまった費用が発生せず無理なく新車を所有できるサービスとして人気があります。
しかし、一般的にリース料金は自賠責保険込みですが、任意保険込みにはなっていません。任意保険に加入する場合は別途契約が必要です。
任意保険に加入義務はありませんが、自賠責保険だけでは十分にカバーしきれないのが実情です。
任意保険にも加入しておくことで、自賠責保険では補えない部分をカバーできます。
マイカーリースは原状回復して車両を返却するのが原則なため、任意保険には自分のクルマの修理費用が補償される車両保険を付けておくと安心です。
マイカーリース会社によっては、任意保険込みでリース料金を設定できる場合があります。
クルマの維持費を一元化できたり、任意保険の継続手続きが不要になったりとメリットが多いため、保険込みにできるかマイカーリース会社に問い合わせることをおすすめします。